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膝枕・再

 ――しかしながら人との付き合いにおいて要領の良い者とは、往々にして

    そういった行為さえ打算的に使い、自分の都合で他者を翻弄するのである――












 ・とある新聞記者の場合



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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

幻想郷縁起こぼれ話


 妖怪の山を裏側へ回り、中有の道を渡った先に流れる三途の川。
 普段ならば死者の魂とそれを運ぶ死神しかこの川を渡る事は無いのだが、
鎌を持つ手を櫂に代えた死神が操る小船の上には、今は生きた人間―私、稗田 阿弥だ―
が乗っている。
 三途の川を渡ってしまうと普通なら渡し守である死神以外は戻る事が出来ず、つまりは死を意味するが
私は別に死にたくて船に揺られている訳ではない。八代目の御阿礼の子として、転生の術の一環として
その許しを閻魔に乞うために特例として生きながらに三途の川を渡っているところである。
 しかしこの船旅、辺り一面特に何があるでもなく、彼岸へ行く魂と相乗りになっても言葉を交わす術が
無いために退屈だろうと思っていたのだが、

 「……なんて奴もいたね。幻想郷の内外に関わらず数奇な人生歩む人間なんざ五万といるよ」
 「それはまた……そんな話を聞けるなら少なくとも退屈しそうにはないですね」
 「加えて語る中身はそれぞれの一生分だから、語り終えるまでには彼岸までなんてあっと言う間さ」

 陽気に語る船頭の名前は小野塚 小町さんと言い、鮮やかな赤い髪と女性にしては大柄な体格、それから
その……女性としての特徴際立つ身体付きが印象的だ。……何食べたらあんなになるんだろう。

 ……こほん、まあそれは兎も角。

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膝枕番外~その日の紅魔館~

 ――何より、膝枕と言うものはお互いに触れ合ったまま長い時間を過ごす事になるので、

 両者の仲をより親密にする効果というものの方が顕著かもしれない――












 夜をこそ我が時間とする種族の者たちの中でも、レミリア・スカーレットの夜は早い。

 日が色づき始めるころには目を覚まし、分厚いカーテンから僅かに漏れる明かりに今日も満足を覚えた。

 メイド長たる十六夜 咲夜を呼べば瞬きの間に馳せ参じ、彼女に身なりを整えさせる。

 それが終わると食堂へ向かい朝食をとる。
 指定席である上座には焼きたてのトーストと湯気の立つスープが用意されており、咲夜が引いた席に着くと同時
に紅茶がカップに注がれた。
 温かみのある芳香に包まれた光景は正に清々しい朝と言った趣だが、我々の感覚では夕餉の支度を考える時間だ。

 まあ、外の光を取り込む窓はまだ締め切られているので余り関係ないのであるが。

 一頻り上品に食べ終えると、二杯目の紅茶を楽しみながらいつの間にか用意されていた文文。新聞を広げる。
 レミリアの容姿ではままごとのように見えるかも知れないが、実際に目の当たりにした者は彼女の放つ気配に違和感など消し飛ぶだろう。
 何とも不可思議な板の付き方である。
 
 「ふぁ……お姉様はいつも早いわね……」
 「貴女が遅いだけよ。 お早う、フラン」
 「お早う御座います、フラン様」
 「うん……お早う……」

 寝ぼけ眼のフランだが、こちらも咲夜が朝の支度を手伝うので身嗜みに乱れはない。
 そのまま席に着き終始だらけっぱなしで朝食をとるのも常である。
 別に低血圧だとかそういうのではなく、幽閉されていた期間に朝も夜もなかったものだからまだ上手く一日と言うリズムを作れていないのだ。

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膝枕EX

 ――頭に触れると言う行為は、それなり以上の信頼関係が無ければ不快に当たると言う事もしばしば。

 しかし、逆に言えばそれを自発的に許すと言う事自体が、相手への信頼を自分の無意識に刷り込むことにも
なってしまったりする訳で――














 ・膝枕EX 先生の午睡












 香霖堂の店主は不機嫌だった。
 その理由は手元にある文々。新聞の一面を飾る写真の所為でもあるのだが、それ以上に目の前の人里の守護者たる半獣の女性の生暖かい(店主がそう感じるだけで、実際は喜色満面の方が近い)笑顔に因るところが大きい。

 「そんな顔をするな。 確かに意外だったが、私としては喜ばしい事なんだよ」

 そうは言っても店主にとって面白い話ではないので、半獣がどう思おうがこちらが喜ぶ理由は無い。

 「二人とも強いのは知っているが、それでも心配だったんだ。あの歳で一人暮らし……甘えたり我が侭を言えるような相手が傍に居ない、と言うのはな」

 彼女らは確かに一人立ちするにはまだまだ若いし、精神的に成熟してるとも流石に言い難いので半獣の言っている事もまあ分からないでもない。しかし店主自身に甘やかしているつもりも無いので、単に傍若無人な振る舞いとしてしか映らない事の方が多いのだが。

 「その相手をする身にもなって欲しいね。 それに君だって、偶に顔を見に来たと言うんだったら客として来てくれればいいものを……」
 「良い物があればいつでも買うつもりで来ているさ……それにな、実を言うとお前のことも少し心配していた」
 「僕を、かい?」
 「ああ、人間との交流を疎んじて人里から離れこんな所に隠居してるんだ。 心配もするさ」

 半妖とは言え、妖怪と言うものは精神の在り方が存在に大きく影響を与えるからな。 と続けた。

 「生憎と、心配されるほど僕は軟じゃないよ。 あと人里で人と会うのが億劫なのは確かだが、隠居とは酷いな。
人より随分長く生きてはいるが、そこまで老いてるつもりはない」

 不機嫌さを語気に乗せて店主が返すが、拗ねたような態度に半獣はまた笑う。



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続々・膝枕


 ――とは言え誰もが素直に出来る事でもないというのも事実。

 のはずだが、それもあくまで一般論でしかなかったようで……



















 ・白黒と紅白の場合



 はらり、とページを捲る音が嫌に大きく聞こえる。
 冬の間ほぼ毎日寒さと奮闘してくれたストーブも、今は少なくとも日中に火を入れる事はない。
 朝晩はまだ冷え込む事もあるが、日中は柔らかい陽射しが程好く空気を緩ませるので非常に快適な気候と言え、
どちらかと言うとそろそろ倉庫に仕舞おうかと思っているところである。

 はらり、と読み終えたページを捲る音だけが再び店内に響いた。 何故か非常に居心地が悪い。
 いやまあ、原因は明らかなのではあるが。

 ……店に来た時はいつも通りだった、と思う。
 流石に毎日来るわけでもなく、また来たとしても殊更変化がないかつぶさに観察することもないが、
数日前もいつもと変わりなかっただろう。
 しかし今日の彼女は半ば指定席となりつつある壷の上に腰掛けると、そのまま黙ってじっとこちらを
見続けているのだ。
 誰かに凝視されながらの読書と言うものは存外に集中力を削がれるものらしく、先程からすぐ傍の魔理沙の気配が妙に気になって仕方が無い。
 まあこれは彼女がいつも騒がしくしていると言う事が関係しているのだとは思うが……

 ――仕方が無い、何か用があるのかも知れないし本を続きを読むのはとりあえず一時休止とするか。

 そう思い店主が栞を挟んで本を閉じた、その瞬間だった。


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プロフィール
ネットの片隅で主に東方Projectの二次小説を書いている小物。
その癖同人に手を出そうとしたり生放送したりと割りと生意気。

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